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HIVは完治する可能性はあるのか? ある完治の事例

HIVは不利の病、治療してもいずれは死に至る。

と言うのが今のHIVに対するイメージではないでしょうか?

感染経路や潜伏期間、HIV感染に気付くまでの期間などによりその後の治療と生存率が変わってくるのも事実です。

しかし、HIVが完治した事例が存在します。

また、可能性のある治療法が研究中であることも事実です。

この記事では、話題となったHIV完治の事例とその可能性について見て行きます。




世界で唯一の完治した例



HIVが完治した唯一の例として報告されているのは

ティモシー・レイ・ブラウン(Timothy Ray Brown)さんです。

HIVが完治したメカニズムは不明なのですがそのプロセスを追ってみます。

◆HIV感染を知る

ブラウンさんがHIVの感染を知ったのはベルリン留学中で、検査によりHIV陽性と感染を知る。

この時、ブラウンさんは多くの患者がそうであるように恐怖を感じたと語っています。

◆最初の治療

抗HIV薬の投与と世界有数の最先端医療により治療を受け、この後11年間は平穏な生活が送れた。

この背景にはドイツの医療保険制度と薬の副作用に耐えるだけの体力と精神力に恵まれていたという事がある。

◆白血病宣告

この後、進行性疲労に襲われ2007年に急性骨髄性白血病と診断される。

標準的化学療法が開始され、ブラウンさんは一時、寛解して退院。

しかし、白血病が再発。

◆造血幹細胞移植

造血幹細胞移植を行う事によりHIVが消滅、同時に抗HIV薬の投与も中止した。

2008年に白血病の再発があるが、同じドナーの造血幹細胞を移植。

その後はHIVも白血病も再発していない。


ブラウンさんは治療を受けた場所から「ベルリン患者(The Berlin Patient)」と呼ばれています。

また、ブラウンさんが移植を受けたドナーとは

HIVに耐性のある遺伝子変異」を持つ人でした。

HIV耐性をもつ人とは?



ブラウンさんが移植を受けたHIV耐性の造血幹細胞を持つドナーとはどんな人なのでしょうか?

◆HIVの耐性を持つ人

これは遺伝子の異変によるもので白人の中に1%ほど存在するといわれます。

突然変異によってHIVに耐性を偶然持つようになったので割合も非常に少ないのが分かります。

ブラウンさんはこのHIV耐性を持つ人の造血幹細胞を移植して完治したのですが、これは非常に運に恵まれてもいると言えるのです。。

HIV耐性を持つ人からの骨髄移植



造血幹細胞を移植することは骨髄を移植することなので、自分の体に合った型(HLA型)のドナーを探すことから始めます。

また、さらにこの自分と同じHLA型のドナーの中からHIV耐性のある人を見つけるのは至難の業です。

仮にHIV耐性のあるドナーが見つかったとしても移植することによって100%完治するとは限りません。

こう見てくると、ブラウンさんがこの方法で完治したことは奇跡に近いと考えられます。

HIVを完治させる方法はあっても患者全てをその方法で治療することが出来ない訳です。

さらに世界的に見るとHIVは通常の治療にしても政治的、経済的、文化的な障害の理由で有効な防止策と治療が妨げられています。

先進国で普通に行われている抗ウイルス治療でさえ、世界のすべての人々が受けられる訳ではないのです。

現在研究されている移植以外の治療方法



◆米テンプル大学の研究者チームの研究

培養した人の細胞からHIV細胞を完全に取り除く事に成功と発表しました。


HIVはヒトの免疫細胞などに感染し、DNAを変質させることにより増殖していきます。

これにより免疫機能が破壊され、日常ではかかりにくい感染症にかかりやすくなります。

指定されている23の日和見感染症のどれかを発症するとエイズとされます。

現在の治療法ではHIVの増殖を薬によって抑える方法が採られており、一生薬を飲み続けなければなりません。


この研究者チームは増殖を抑制するのではなく、感染した免疫細胞のDNA配列からHIVが変質させた部分を直接切りとって削除することで、細胞レベルでHIVの影響を完全に消し去ることに成功したと発表。

この実験は実験室環境で培養した細胞を相手にコンセプトを実証した段階、具体的な治療薬への応用にはまだ多くの課題があるとしている。


実用にはまだまだ道のりは遠いのが現状ですが、HIVを抑える方法からHIVウイルスそのものを完全に駆逐する方法が将来的に主流になるもの夢ではなくなってきました。


HIVの完治は現在では余程の運が必要で、ほぼ不可能であるといわざるを得ない状況です。

しかし、不治の病であるHIVの完治は可能になる方向に確実に近づいていることに間違いは無いようです。


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